【中華ラジオ】Retekess V115 改造 FMの受信周波数 70MHz ~ 108MHzへ

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以前「AliExpress」で中華製ラジオ Retekess V115 を購入しました。せっかく購入したラジオでしたが、FM放送の受信周波数が「87MHz~108MHz」だったのです。
これでは、日本のFM放送の70MHz帯が使えないということになります。
何とかならないかとGoogleで調べると、内部基板の改造を少し行うことで対応できることが分かりました。

※この記事を見ての改造は各自の責任で行ってください。
記事作成者であるYou(よう)は責任を負いかねます。

基板に抵抗を付ける。→しかしダメだった。

最初に得た情報によれば、

基板のある個所に抵抗を1つ付ける

というものでした。これなら簡単と思いさっそくやってみました。

基板上にシルク印刷で「R10」とあります。ここに抵抗1Kオームを半田付けしました。

手持ちで、チップ抵抗がありませんでしたので、リード抵抗を寝かせて取り付けました。
これで完了と思い、組み立ててFM放送をチェックしましたが、残念ながら70MHz帯を受信させることができませんでした。

SWR-710SV2
SWR-710SV2 基板上R10に抵抗1Kオームを付ける。
SRW-710S
SWR-710SV2 基板上R10に抵抗1Kオームを付ける。

IC2のファームウェアを書き変えなければならない。

抵抗を半田付けしただけではダメでした。どうも基板にはバージョンがあるようで、

抵抗だけ付ければ良いバージョンもある

ようです。ということで、更にGoogleで調べました。結果、

ファームウェアを書き変える必要がある

ことが分かりました。基板上にIC2とシルク印刷がありますが、IC2はフラッシュロムということでここにファームウェアが書かれているということでした。

SRW-710S
SWR-710SV2 IC2にファームウェアが書かれている。

CH341A SPI Flashプログラミング ツールをAmazonで購入

ファームウェアを書き変えるツールをAmazonで購入しました。以下の商品です。
価格が999円でしたが、探せばもっと安く購入できるかもしれません。

VKLSVAN CH341Aライター SPI Flashプログラミング器 24 25シリーズ EEPROM BIOS プログラマー + SOP8 ICテストクリップ 8ピン

このプログラミングツールは「SOP8 ICテストクリップ 8ピン」が付属しています。実際は、これを使わず基板上のIC2を取り外して、ファームウェアの書き換えを行いました。
理由として、テストクリップの接触不良でICが壊れる可能性が強くなることを考慮しました。

GitHubからSRW-710のファームウェアを入手

GitHub上にSRW-710のファームウェアがアップされています。

1

GitHubへ飛んで検索ボックスに

SRW710

と入力します。

SRW-710S
SRW-710S ファームウェア入手
2

kosilko/srw710

をクリックします。

SRW-710S
kosilkoのsrw710をクリック
3

画面上の緑色の

Code

をクリック

SRW-710S
Codeをクリック
4

Download ZIP

をクリック

SRW-710S
Download ZIP をクリック
5

srw710-master.zip

がダウンロードされます。

SRW-710S
srw710-master.zip がダウンロードされる

基板のバージョンの確認 SWR-710SV 2019-3-16

基板上に書かれているシルク印刷ですが、

SWR-710SV2 2019-3-16

と書かれていました。
Googleで検索すると確かに何件かヒットしました。また、このシルク以外にもいくつかのバージョンがあるようでした。
GitHubからダウンロードしたファームウェアは「srw-710」でしたが、私はこれを使いました。

SRW-710S
基板上のシルク印刷には「SWR-710SV2 2019-03-16」と書いてある。

CH341Aを使ってファームウェアを書き変える

1

基板上のIC2を取り外します。

IC2ですが、

FENTECH 25D16SIG

という型番で印刷されていました。Googleではデータシートなどの詳細がほとんど出て来ませんでした。
ただ、これは、

WINBOND W25P16

互換品だろうという想定です。実際、それで書き換えが出来ました。

SRW-710
IC2をはずす
SRW-710S
IC2をはずします。
2

CH341Aプログラミングツールに付属のSOIC変換基板にはずしたICを半田付けしました。

ICの1番ピンに注意です。

SRW-710S
CH341Aプログラミングツールに付属のSOIC変換基板にはずしたICを半田付け
3

CH341Aに半田付けしたSOIC変換基板をセットします。
そして、USBでパソコンと接続します。

CH341Aに変換基板をセットする際に方向の注意をします。

また、CH341Aの黄色いジャンパーは写真の通りに接続しておきます。

SRW-710S
CH341Aをパソコンに接続
4

CH341A Windows10用(64bit)ドライバーのインストールを行います。

※ドライバーなどはここから入手しました。

インストールが完了後、デバイスドライバーを確認すると

Interface USB-EPP/I2C… CH341A

と認識されています。

CH341A
USB-EPP/I2C… CH341Aと認識されている。
5

ダウンロードしたドライバーなどに「CH341A.exe」ファイルがあるので実行します。

そしたら、画面上の

Type: 25SPI FLASH
Manu: WINBOND
Name: W25P16


と設定をします。

CH341A
CH341A.exeを起動し設定を行う。
6

念の為、画面上の

Read

をクリックし、今FlashROMに書きこまれているデータを読み込んで保存しておきます。

CH341A
念の為、今書かれているデータを読み込んで保存しておく。
7

ダウンロードしたファームウェアを読み込みます。

Open

をクリックし、

srw710-master\dumps\

SRW-710S english s25fl216k (EN25D16 2Mbyte-16MBit).bin

ファイルを読み込みます。

CH341A
書き込むデータを読み込む。
8

Erase,Program,Verifyを行います。

Verifyが成功すれば、

Chip and buffer same!

と表示されて、書き込み完了です。

USBからCH341Aをはずします。

CH341A
Erase,Program,Verifyを行う
CH341A
Verify OK!

FlashROMをV115ラジオ基板に戻して動作確認

ファームウェアを書き込んだFlashROMを再びV115の基板に戻します。

筐体を組み直して動作確認してみます。上手くいけばFM放送が70MHz~108MHzの範囲で設定できるようになっているはずです。

FMが’70MHzから設定できる。
SRW-710S
FMが’108MHzまで設定できる。

AsProgrammer.exeでは書き込めない?

ファームウェアをFlashROMに書き込む際に「CH341A.exe」を使いました。ただ、「AsProgrammer.exe」というソフトもあるようです。
しかし、こちらのソフトではFlashROMへの書き込みが正常に出来ませんでした。
※書き込みを行いベリファイを行っても一致しないなど

まとめ

如何だったでしょうか。

AliExpressで中華ラジオ「Retekess V115」を購入したところこの様な問題が発生しましたが、何とかなりました。

BGMとして、FM放送の番組を楽しみたいと思います。

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